秋田道夫さんのやさしいデザインのはなし


プロダクトデザイナー秋田道夫さんのやさしいデザインのはなし3にいってきました。
前回はいけなかったので、前々回ぶり。

なんか日頃もやもや思ってることを、
なんでわかるのっていうくらい的確にお話されるので
よい刺激を受けまくり、目から鱗がおちまくりでした。

はなしをきいてて、自分に置き換えた時にどうなんだろう
って考えてしまっているうちに次の話題に移られてるので
ついてくのが大変。
それくらい色々考えさせられて濃い時間でした。

今回はustでながしてたそうで、
録画があればもっかい聞きなおしたいくらいです。

以下わすれないうちにメモ。
同じことを違う言葉で、違う話題から何度か重複しておっしゃられてました。
で以下はあくまでも自分のなかでまとめたものなので、
本来のはなしの流れとはかなりちがいます。

デザインとは

デザインとはセンスである。
センスとは友達えらび
ひと選び
生き方そのもの

よいデザインとは

無駄なものを減らす
何かを減らしながら作るには、
なにをなくすか
なくしてもいいものか
なくなることにメリットがあるか
などいろんなことを考える。センス(哲学)がいる。
「圧倒的に端的であること」

よいデザインをすると

コストが安くできる
不良品がでない
無理な形にしない

目指しているもの

外だけではなくて中身がいいもの
信号機なら信号機をつけてまわる人に愛されるデザイン
すぐにはわからないが、3年後、5年後に
それをよく使う人によさを発見してもらえるようなデザイン。

デザインを頼まれるということ

仕事を頼んでくれる人が思ってるものを形にするために
自分を選んでもらう。
自分がいいと思うものではなく、共通認識としてある
最適なデザインを形にする。
つまり自分じゃなくてもつくれるものをつくる。
そうするとありそうでなかったよねとかすごく喜ばれる。

デザインをするということ

デザインは「する」というけれど、自分がデザイン「される」側になったら気持ちいいか?
あるものがあるものであるためには、
あるべき必要最低限をクリアしていればよい。
デザインで+αを主張されるのはうるさいのでは?
デザインはある。されるものではない。

デザインされた成果物では判断しない

デザインの後ろにある
その人が信頼できるかどうか
日常が見られている
コミュニケーション
そのデザインができるまでにたどったストーリー
が大事

よい仕事ができている人は、デザイン(形)にいたるまでに
そこができている。

人のデザインを知る時は、その人のバックグラウンドを調べる。

デザインがだめって言われるとき

自分の考えが足りなかったと反省する。
だから自分の考えを主張しない。
デザインというのは出来上がった形そのものより
その人が信頼されているかどうかとか
好かれてるかどうか。
人に好かれていればまた次にいいものを作れるチャンスがある。





イベント後懇親会でも秋田さんのお近くに座らせてもらったので
色々きくことができました。
で、おそれおおくももやもや思ってることを質問させていただいた次第。

「自分がよいと思ってるものがクライアントさんのセンスとちがったりして
作れないというとき、いったいどうしたらいいんですかね?」
と。。。

自分むきでない仕事がくるということ

きた時点で負けている
勘違いさせてしまっているということ。

自由でいるために投資をする

自分はこういう仕事をするというアピールもそうだし、
自分にあわない仕事は受けないっていうことも投資。

でもそれって難しいです

「デザインをやさしい言葉でかたることはできるけどやさしいことではない」



なんかすごい納得しましたし、いたらない自分を痛感してしまいました。



また懇親会では、デザインを勉強中の学生さんが
「学生時代にすべきことはなんですか?」
って質問をされてました。

目で負けない、言葉で勝たない

なにを見せられてもそれ見たことがあると言えるくらいいろんなものを見る。
学生のうちは学校の図書館でデザインに関する本を読んでおく。
言葉で説得しない、自己主張でデザインをしない。


まとめ的な感想

秋田さんのお話はたぶん人によって、印象に残るところがだいぶ違う気がします。
それは一人一人がどういう生き方をしているのかが違うから。
デザインをどういうものととらえてるのかが違うから。


デザインは形をつくるところではなくて仕事をする前から決まっている。
生き方、考え方、人間関係、コミュニケーションの取り方。
そういうところで決まってる。

今回印象深かったのはそういうお話。
これってデザインをする人だけのはなしではなく、
どんな仕事にも言えることじゃないでしょうか?

そしてこれだけ深いはなしが色々いっぱいつまっているにも関わらず、
秋田さんは原稿を用意しないでお話されてるんですよね。
つまり私がもやもや思ってるようなことを、
普段からずっともっと考えてらっしゃるってことです。


あと「『秋田道夫』で一日30回くらい検索してる」とかおっしゃってましたが、
作って終わりでは決してなくて誰に届いてどんな感想をもたれたか
まで常に気を使っているということですよね。
忙しくお仕事してると過去のものとか
ついつい顧みる余裕がなくなってしまっている。
自分が作ったものを愛せてないなーと激しく反省などしました。

学ぶところが多かったです。
ありがとうございました。